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eラーニングのメリットとは?デメリットや効果を最大化する方法も解説

  • 6月29日
  • 読了時間: 25分

eラーニングは、時間や場所の制約を受けずに学習できることから、人材育成の手法として多くの企業で導入が進んでいます。一方で、「導入したものの受講が進まない」「効果が実感できない」といった声があるのも事実です。eラーニングのメリットは、ただ導入すれば自動的に得られるものではなく、運用の仕方によって大きく差が出ます。


本記事では、eラーニングの導入を検討している企業の担当者に向けて、その仕組みから、管理者・受講者それぞれの立場から見たメリットとデメリット、導入の進め方、そしてメリットを最大化するための条件やシステムの選び方までを詳しく解説します。


eラーニングシステム(LMS/学習管理システム)を活用した人材育成の取り組みについては、「事例紹介(明治安田生命保険相互会社様、コロワイド様、東洋建設様 他)」で詳しくご紹介しています。


多機能型LMS「SmartSkill Campus」は、人財戦略の高度化や人的資本経営の実現を支援しています。サービスの詳細や機能については、公式ページをご覧ください。





目次




eラーニングとは?                


eラーニングとは、パソコンやスマートフォンなどのデジタルデバイスとインターネットを活用して学習を行う形態のことです。学習者はサーバーにアクセスし、配信される動画教材やテキスト、テストなどを用いて学びます。時間や場所に縛られず、個々のペースで学べる効率的な教育手法として、企業研修から資格取得、学校教育まで幅広く活用されています。



eラーニングの基本的な仕組み


eラーニングは、教育コンテンツを格納したサーバーと、学習者が利用するパソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末で構成されます。学習者は、インターネットを介して「LMS(学習管理システム)」と呼ばれるプラットフォームにログインし、割り当てられた教材で学習を進めます。学習の進捗や成績はシステム上に記録され、管理者はそれらのデータを確認・分析することが可能です。


eラーニングを支える「LMS(学習管理システム)」とは


LMS(Learning Management System)は、eラーニングを実施するための基盤となるシステムです。eラーニングは教材だけでは成り立たず、それを配信し、受講状況を管理する仕組みがあって初めて運用できます。その役割を担うのがLMSです。


具体的には、受講者の学習状況や成績を一元管理する機能、教材を配信・管理する機能、テストやアンケートを作成・実施する機能などを備えています。LMSを活用することで、管理者は効率的に研修プログラムを運営でき、受講者一人ひとりの進捗に合わせた適切なフォローが可能になります。


LMSについては「LMS(学習管理システム)とは?導入するメリットや機能を解説 | Eラーニング教材」で詳しく紹介していますので、ぜひご参考ください。



集合研修・オンライン研修との違い


eラーニングを正しく理解するために、混同されやすい「集合研修」「オンライン研修」との違いを整理しておきましょう。


形式

実施方法

適した用途

eラーニング

録画教材をオンデマンドで視聴

知識のインプット、全社一斉の研修

オンライン研修

Web会議システムでリアルタイム配信

双方向のやり取りが必要な研修

集合研修

特定の場所に集まり対面で実施

実技、グループワーク、関係構築

集合研修は、受講者が一カ所に集まって対面で行う形式で、実技やグループワークに適しています。オンライン研修は、Web会議システムなどを利用してリアルタイムで講義を配信する形式で、遠隔地からでも双方向のコミュニケーションが可能です。一方、eラーニングは録画されたコンテンツを視聴するオンデマンド型であり、受講者が好きな時間に自分のペースで学習できる点が大きな違いです。


それぞれに長所と短所があるため、目的によって使い分けることが求められます。なお、近年はeラーニングと集合研修を組み合わせた「ブレンディッドラーニング」も広がっています。


Web研修のメリット・デメリットについては「Web研修とは?メリット・デメリットやツールの選び方を徹底解説!」で詳しく紹介していますので、ぜひご参考ください。



eラーニングのメリット              


eラーニングの導入は、コスト削減や管理の効率化を図りたい企業側(管理者)と、柔軟な学習スタイルを求める社員(受講者)の双方に多くのメリットをもたらします。それぞれの立場から、具体的な利点を見ていきましょう。


eラーニング導入の目的とメリットについては「eラーニングの導入時のポイントとは?目的別のメリットについて徹底解説!」で詳しく紹介していますので、ぜひご参考ください。



管理者側のメリット

企業がeラーニングを導入する管理者側のメリットは、研修にかかる全体的なコストの削減、受講者管理の効率化、そして全社的な教育水準の統一など多岐にわたります。これらは、組織の人材育成をより戦略的かつ効率的に進める上で大きな助けとなります。



■教育コストを削減できる


eラーニングを導入すると、集合研修で必要だった会場費や講師の依頼料、受講者の交通費・宿泊費、教材の印刷費といった物理的なコストを大幅に削減できます。一度デジタル教材を作成すれば繰り返し利用できるため、研修の実施回数が増えるほど費用対効果が高まります。長期的な視点で見ると、教育予算の最適化に大きく貢献します。



■進捗・理解度を一元管理できる


LMSを活用することで、全受講者の学習状況をリアルタイムで把握できます。「誰がどの講座をどこまで進めているか」「テストの成績はどうか」といったデータを自動で集計し、可視化することが可能です。これにより、管理者は個々の進捗に応じたフォローや、研修プログラム全体の効果測定を効率的に行えるようになります。



■教育品質を全社で均一化できる


集合研修では、講師のスキルや経験によって教育の質にばらつきが生じることがあります。eラーニングでは、質の高い教材を全社員に同じ内容で提供できるため、教育品質の標準化が可能です。これにより、国内・海外の拠点を含め、どこにいても同水準の教育機会を提供でき、企業全体の知識やスキルの底上げが図れます。



■大規模でも一斉に展開できる


物理的な会場の収容人数に左右されないeラーニングは、数千人から数万人といった大規模な組織でも、全社員に対して一斉に研修を実施できます。コンプライアンス研修や情報セキュリティ教育、新製品に関する知識の周知など、全社的に迅速な情報共有が求められる場面で特にその効果を発揮します。



受講者側のメリット


受講者にとってのeラーニングのメリットは、学習の自由度と個別最適化にあります。時間や場所に縛られず、自身のライフスタイルや業務の都合に合わせて学習を進められるほか、自分の理解度に応じて繰り返し学べるため、学習効果を高めやすいのが特徴です。



■時間・場所を問わず学べる


eラーニングの大きな利点は、インターネット環境さえあれば、パソコンやスマートフォン、タブレットを使っていつでもどこでも学習できる点です。業務の合間や通勤時間など、個人の都合の良い「スキマ時間」を有効活用して学習を進められます。これにより、多忙な社員でも無理なく自己啓発に取り組むことが可能です。



■自分のペースで繰り返し学習できる


集合研修では一度聞き逃すと取り戻すのが難しいですが、eラーニングでは理解できなかった部分を何度も再生したり、一時停止してメモを取ったりと、自分の理解度に合わせて学習ペースを調整できます。苦手な分野は重点的に復習し、得意な分野は早送りで確認するなど、効率的な学習が可能です。この反復学習により、知識の定着が促進されます。



■一人ひとりに合った内容を学べる


LMSの機能を活用すれば、受講者の役職や職種、スキルレベルに応じて、最適な学習コンテンツを個別に配信できます。例えば、新入社員には基礎的なビジネスマナー講座を、管理職にはリーダーシップ研修をといった形で、一人ひとりの課題やキャリアパスに合わせたパーソナライズされた学びを提供できます。これにより、学習意欲の向上と効率的なスキルアップが期待できます。


リスキリングにeラーニングを活用する方法については「リスキリングはeラーニングで!メリットと活用法を解説」で詳しく紹介していますので、ぜひご参考ください。





eラーニングのデメリット・注意点         


eラーニングは多くのメリットがある一方で、導入・運用にあたってはいくつかのデメリットや注意すべき点が存在します。これらの課題を事前に把握し対策を講じることが、eラーニングの成功には不可欠です。管理者側と受講者側、それぞれの視点から解説します。


eラーニングのデメリットと対策については「eラーニング研修は意味がない?うまくいかない原因と対策を徹底解説!」で詳しく紹介していますので、ぜひご参考ください。



管理者側の課題


管理者側が直面する課題としては、受講者の学習意欲をいかに引き出し、維持させるかというマネジメントの問題が挙げられます。また、学習効果を正確に測定するための仕組みづくりや、教材作成・システム運用にかかる継続的な負担も考慮する必要があります。



■受講率・進捗が上がらない


eラーニングは学習が個人の自主性に委ねられるため、業務の多忙などを理由に後回しにされ、受講率が伸び悩むことがあります。研修の目的や重要性を事前にしっかり伝え、定期的なリマインドメールを送る、上長から声かけをしてもらう、修了を人事評価の一部に組み込むなど、学習を促すための積極的な働きかけが必要です。



■形だけの受講になり効果が見えにくい


動画をただ再生するだけで内容を理解していない「やったふり」の受講が発生しやすいのも、eラーニングの課題の一つです。これを防ぐためには、単にコンテンツを配信するだけでなく、章の合間に確認テストを挟んだり、学習内容に関するレポートの提出を義務付けたりするなど、アウトプットの機会を設けて理解度を測る工夫が求められます。


eラーニングテストの作成方法については「eラーニングテストの効果的な作り方|問題作成のポイントや注意点を解説」で詳しく紹介していますので、ぜひご参考ください。



■運用・教材整備の負荷が大きい


システムの導入準備から受講者の登録、問い合わせ対応、教材の更新まで、管理者の運用負荷は決して小さくありません。特に、自社独自の教材を内製する場合は、企画、撮影、編集といった専門的な知識と多くの工数が必要です。外部の教材コンテンツを利用したり、運用サポートが手厚いベンダーを選んだりすることで、これらの負荷を軽減できます。


eラーニング動画の作り方については「eラーニング動画の作り方|研修用動画の作成・配信方法を解説」で詳しく紹介していますので、ぜひご参考ください。



受講者側の課題


受講者側では、学習環境の自己管理が求められることによる課題が生じがちです。特に、孤独感からくるモチベーションの低下や、実技を伴うスキルの習得の難しさが挙げられます。



■モチベーションを維持しにくい


一人でPCに向かって学習を進めるeラーニングは、集合研修のような他の受講者との一体感や適度な緊張感がなく、孤独を感じやすい環境です。そのため、学習意欲が低下し、途中で挫折してしまうケースも少なくありません。LMSの掲示板機能で受講者同士の交流を促したり、ゲーミフィケーション要素を取り入れて学習の楽しさを演出したりする工夫が有効です。



■実技・対人スキルの習得には不向きな場合がある


eラーニングは知識のインプットには非常に効果的ですが、実践的な手技や細やかな対人コミュニケーションスキルといった、身体で覚える必要のあるスキルは、eラーニング単体での習得が難しい場合があります。例えば、製造現場での機器操作、看護技術などは、eラーニングでの事前学習と集合研修での実践を組み合わせる「ブレンディッドラーニング」が効果的です。eラーニングで基礎知識を固めたうえで実践に臨むことで、限られた対面の時間をより有意義に活用できます。



■質問・相談がしづらい


集合研修であれば、疑問点があればその場で講師に質問できますが、eラーニングではそれができません。疑問が解消されないまま学習を進めてしまうと、理解が浅くなったり、学習意欲が削がれたりする原因になります。LMSに搭載されている質問掲示板やチャット機能、メンター制度などを活用し、気軽に質問できる環境を整えることが重要です。





eラーニングが向いている研修・組み合わせで効果が高まる研修


eラーニングは研修の内容によって活かし方が変わります。単体で高い効果を発揮する研修と、他の手法と組み合わせることでさらに効果が高まる研修があるため、導入を検討する際は、自社で実施したい研修がどちらに当てはまるかを見極めることが大切です。



eラーニングが向いている研修


知識のインプットを目的とした研修は、eラーニングと相性が良い代表例です。具体的には、コンプライアンス研修や情報セキュリティ教育のように全社員へ均一に知識を浸透させたい研修、新入社員向けのビジネスマナーや業界知識といった基礎教育、製品知識や法令・制度の習得、資格取得のための学習などが挙げられます。これらは「正解が明確で、繰り返し学ぶことで定着する」という特性を持つため、いつでも何度でも視聴できるeラーニングの利点が活きます。



eラーニング+αで効果が最大化される研修


身体で覚える実技や、相手との関係性の中で磨かれる対人スキルは、eラーニングを土台にしつつ、他の手法と組み合わせることで効果が最大化される領域です。製造現場での機器操作、看護や介護の手技、グループワークを通じたチームビルディングなどがこれにあたります。こうした研修では、まずeラーニングで必要な知識や手順を事前にインプットし、そのうえで集合研修で実践を重ねることで、学習効果を大きく高められます。eラーニングが基礎固めの役割を担うことで、対面の時間を実践や対話に集中させられる点が強みです。次章で詳しく解説します。



eラーニングと集合研修を組み合わせる「ブレンディッドラーニング」


ブレンディッドラーニングとは、eラーニングと集合研修など複数の学習形式を組み合わせ、それぞれの長所を活かす学習設計のことです。eラーニングの「いつでも学べる効率性」と、集合研修の「実践・対話による深い学び」を掛け合わせることで、単独では得られない高い学習効果を実現します。



基本的な設計の考え方


代表的な設計は、知識のインプットをeラーニングで事前に済ませ、集合研修ではディスカッションや実技、ケーススタディといったアウトプットに集中する形です。あらかじめ全員が同じ前提知識を持って集合研修に臨めるため、限られた対面の時間を実践的な内容に充てられます。正解が明確な内容はeラーニングで、考え方が複数あるテーマやグループワークが必要なものは集合研修で、という切り分けが基本となります。



設計例:建設業における技術者育成



建設業の東洋建設株式会社では、若手技術者を育成する独自の「10年教育プログラム」において、ブレンディッドラーニングを採用しています。同社はかつて通信教育方式で課題の配信・添削を行っていましたが、現場の多忙さから受講が任意となると提出者が半減し、習得レベルに差が生じるという課題を抱えていました。集合研修方式に切り替えると指導のばらつきは解消されたものの、今度は拘束できる時間に限りがあり学習時間が減少してしまいました。


そこで同社は、正解が明確なものはeラーニングで実施し、考え方や正解が複数ある課題・グループワークが必要なもの・解説が複雑なものは集合研修で行うハイブリッド形式へと移行しました。これにより、教育内容の質を落とさずに学習時間を確保し、効率的な育成を実現しています。あわせて、本社担当者の添削・受発信業務が年間で約200時間削減される見込みとなり、運用負荷の軽減にもつながりました。


このように、研修テーマごとに最適な形式を割り当てることが、ブレンディッドラーニング成功の鍵となります。





■関連機能のご紹介











eラーニングのメリットを最大化する4つの条件   


ここまで見てきたメリットとデメリットを踏まえると、eラーニングの効果は「導入するかどうか」ではなく「どう運用するか」で決まることがわかります。前述したデメリットの多くは、システムの設計や選定によって解消できるものです。ここでは、メリットを最大化し、デメリットを抑えるための4つの条件を解説します。



①個別最適化された学習設計になっているか


受講者全員に同じ教材を画一的に提供するだけでは、学習効果は限定的です。AI等の最新技術を活用し、受講者一人ひとりの理解度や学習履歴、弱点を分析して、最適な学習コンテンツを推奨する仕組みが重要です。個別最適化された学習パスを提供することで、受講者は効率的にスキルを習得でき、「モチベーションを維持しにくい」という受講者側の課題の解消にもつながります。







自律学習の育成については「自律学習(自律的学習)とは?企業が自律型人材を育成する必要性やメリット・効果的な支援方法を解説」で詳しく紹介しています。ぜひご参考ください。



②大規模運用でも安定稼働するシステム基盤か


全社一斉のコンプライアンス研修など、多数の従業員が特定の期間に集中してアクセスするケースが想定されます。そのような高負荷時にもシステムがダウンすることなく、スムーズに動画が再生される安定したシステム基盤は必須条件です。「大規模でも一斉に展開できる」というメリットを実際に享受するには、導入実績が豊富でインフラが強固なベンダーを選ぶことが欠かせません。





③やりたい施策を実行できる機能が揃っているか


eラーニングで実現したい研修施策は、企業によって様々です。動画配信やテスト作成といった基本機能はもちろん、アンケートの実施、レポート提出、ライブ研修との連携、受講者同士のコミュニティ機能など、自社の育成方針に合った施策を実行できるだけの機能が備わっているかを確認することが重要です。機能が不足していると、「形だけの受講」を防ぐアウトプット設計や、受講者の交流による定着促進が実現できません。将来的な拡張性も見据えて選定します。





④導入後の運用を支える伴走支援があるか

システムを導入したものの、使いこなせずに形骸化してしまうケースは少なくありません。導入時の設定支援だけでなく、運用開始後も活用方法の提案やトラブルシューティング、効果測定の相談に乗ってくれる専門チームの存在が不可欠です。「受講率が上がらない」「運用負荷が大きい」といった管理者側の課題は、ベンダーの伴走支援によって大きく軽減できます。カスタマーサクセスなどの支援体制が整っているかを確認しましょう。







eラーニング導入の進め方・5ステップ       


eラーニングを導入する際は、思いつきでシステムを選ぶのではなく、段階を踏んで進めることが成功の近道です。ここでは、導入を5つのステップに分けて解説します。



ステップ1:目的・課題を明確にする


最初に「なぜeラーニングを導入するのか」という目的を明確にします。「新入社員の早期戦力化」「コンプライアンス意識の徹底」「自律的な学習文化の醸成」など、解決したい課題を具体的に定義します。この目的が曖昧なままだと、後の選定や運用の軸がぶれてしまいます。



ステップ2:要件を整理しシステムを選定する


目的に基づき、必要な機能、対象人数、セキュリティ要件などを整理し、それらを満たすシステムを選定します。後述する「選び方」のポイントを参考に、複数のシステムを比較検討しましょう。



ステップ3:教材を準備する


配信する教材を準備します。汎用的なビジネススキルなどは市販のコンテンツを活用し、自社独自のノウハウや業務知識は内製または制作を委託します。すべてを自社で作ろうとすると負荷が大きいため、既製コンテンツと自社制作を組み合わせるのが現実的です。



ステップ4:運用ルールを策定し展開する


受講対象者、受講期限、必須か任意かの区分、進捗が遅れた際のフォロー方法などの運用ルールを定めます。あわせて、受講者へ導入の目的や使い方を周知し、スムーズな立ち上がりを図ります。導入初期は、社内への告知や経営層からのメッセージ発信が受講率を大きく左右します。



ステップ5:効果を測定し改善する


導入後は、受講率や理解度テストの結果、受講者アンケートなどのデータをもとに効果を測定します。「どの講座の受講が進んでいないか」「どこでつまずいているか」を分析し、教材や運用方法を継続的に改善していくことで、eラーニングの効果は高まっていきます。



メリットを引き出すeラーニング(LMS)の選び方  


eラーニングのメリットを最大化するには、その土台となるLMS(eラーニングシステム)選びが鍵を握ります。ここでは、選定に失敗しないための具体的なプロセスを4つの段階に分けて解説します。目的の明確化から始め、段階的に要件を絞り込んでいくことが成功のポイントです。



自社の教育課題と目的を整理する


まず最初に、「なぜeラーニングを導入するのか」という目的を明確にします。「新入社員の早期戦力化」「管理職のマネジメントスキル向上」「全社のコンプライアンス意識の徹底」など、解決したい教育課題を具体的に定義することが重要です。この目的が曖昧なままでは、システム選定の軸がぶれてしまい、導入後に有効活用できない原因となります。



必要な機能・規模・セキュリティ要件を洗い出す


定めた目的に基づき、それを達成するために必要な機能をリストアップします。例えば、テスト機能、アンケート機能、レポート提出機能などです。同時に、対象となる従業員数や将来的な利用者数の増加を見越したシステム規模、そして企業のセキュリティポリシーを満たすための要件(IPアドレス制限や二要素認証、国際規格への準拠など)も具体的に洗い出しておきます。



導入後の運用サポート体制を確認する


システムをスムーズに運用していくためには、ベンダーのサポート体制が非常に重要です。不明点があった際の問い合わせ方法(電話、メール、チャットなど)や、その対応時間を確認しましょう。また、オンラインマニュアルやFAQが充実しているか、導入後の活用促進を支援してくれる専任の担当者がつくかどうかも、重要な選定基準となります。



無料トライアル・デモで使用感を確かめる

多くのLMSでは、無料トライアルやデモンストレーションが提供されています。実際にシステムに触れて、管理者側の管理画面の使いやすさや、受講者側の学習画面の見やすさ・操作性を確認することが不可欠です。複数のシステムを比較検討し、自社の担当者や受講者にとって最も直感的に使えると感じるものを選ぶことで、導入後の定着がスムーズになります。





【業種別】eラーニングの活用シーン        


eラーニングは、業種ごとに異なる人材育成の課題に応える形で活用されています。ここでは、金融業・小売/外食業・製造業の3つの業種を例に、具体的な活用シーンを紹介します。自社に近いケースを参考に、導入後のイメージを具体化してみてください。



金融業:キャリア開発と連動した自律的な学習支援


金融業では、行員・職員一人ひとりのキャリア形成支援と、専門能力の開発を両立させることが課題となります。近年は、タレントマネジメントシステムと連携し、個々の能力レベルに応じた学習を提供する動きも広がっています。


株式会社大分銀行では、企業内大学の枠組みのなかで、タレントマネジメントシステムとLMSを連携させ、行員の能力レベル(知識・スキル・経験の3軸で数値化)に応じた育成カリキュラムをレコメンドする仕組みを構築しています。これにより、各自が自分に合った最適な能力開発を進められる環境が整いました。スマートフォンアプリの導入により、アクセスの8割以上がスマートフォン経由となるなど、いつでもどこでも学べる環境が利用促進に寄与しています。




小売・外食業:多店舗・多数社員への教育の標準化

店舗が全国に分散し、多数の従業員を抱える小売・外食業では、教育内容の標準化と、店舗勤務者がスキマ時間に学べる環境づくりが重要です。とくにM&Aでグループ企業が増えた場合、共通教育と各社独自教育を両立させる仕組みが求められます。


株式会社コロワイドでは、グループ全体で必須となるコンプライアンス研修などの共通教育と、各事業会社が独自に行う研修を、同じ学習基盤で効率的に実施しています。権限設定により各社の担当者が自らコンテンツ管理や受講状況の確認を行える仕組みを整え、グループ全体で教育の取り組みが活性化しました。スマートフォンアプリにも対応し、通勤時間などを活用した学習の定着につながっています。




製造業:グローバル人材の育成と専門知識の習得


海外拠点を持つ製造業では、現地で採用したスタッフ(ナショナルスタッフ)への教育や、貿易・品質管理といった専門知識の体系的な習得が課題になります。対面研修では場所と時間の制約が大きく、海外拠点まで均一な教育を届けるのは容易ではありません。


田中貴金属工業株式会社では、海外営業拠点のナショナルスタッフ向けの日本語講座や、国内外の担当者向けの貿易知識講座をeラーニングで提供しています。多言語対応により言語の壁なく受講でき、講義動画と理解度確認の小テストを組み合わせることで、役割に応じた専門知識を効率的に習得できる環境を整えています。受講履歴をダウンロードしてフォローに活かしたり、リマインドメールを自動配信したりと、管理面の効率化も実現しています。



eラーニングシステムは「SmartSkill Campus」がおすすめ



eラーニングシステムの選定において、これまで述べた「メリットを最大化する4つの条件」を高いレベルで満たすのが、レビックグローバルの「SmartSkill Campus」です。金融機関やグローバルメーカーをはじめとする大手企業を中心に約450社の導入実績があり、月間アクティブユーザーは約200万人にのぼります。企業の多様な人材育成ニーズに応える機能性と安定性、そして手厚いサポート体制を兼ね備えています。



AIで学習を個別最適化


SmartSkill Campusは、タレントマネジメントシステムや生成AIとの連携により、受講者一人ひとりの理解度や学習特性に合わせて最適な学習を提供します。これにより、学習者は自分に合ったレベルで効率的に学びを進めることができ、学習効果とモチベーションの向上が期待できます。

学習の個別最適化の他にも、SmartSkill Campusは学習の高度化と運用の自動化をする機能を多数実装しています。



<学習の個別最適化>






■学習の高度化









■運用の自動化

















数万名規模でも安定稼働する基盤とセキュリティ


大企業に多く導入され、数万人規模の同時接続が可能な堅牢なシステム基盤を備えています。2025年の稼働率は99.96%を記録しており、全社一斉研修などの高負荷時にも安定した学習環境を提供します。情報セキュリティにおいてもISO/IEC 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)の認証を取得し、選定基準の厳しい金融機関のセキュリティ基準を長年クリアしてきました。


実際に、住友生命保険相互会社では、約35,000名の営業職員が利用するLMSのリプレイス先としてSmartSkill Campusを採用しています。3万名以上が同時アクセスしても安定稼働できるシステム基盤が評価され、導入後はトラブルなく運用が続いているといいます。視聴を徹底する仕組みづくりとあわせて、初月のログイン率約95%を達成しました。






多機能で幅広い施策に対応


基本的なeラーニング機能に加えて、動画視聴、テスト・アンケート、課題提出、集合研修のスケジュール管理、上司・メンターによる進捗確認、26言語対応のインターフェイスなど、人材育成に関するあらゆる施策を実行できる多彩な機能を標準搭載しています。これにより、企業独自の育成体系に合わせた柔軟な研修プログラムの設計が可能です。


例えば明治安田生命保険相互会社では、SmartSkill Campusを基盤に企業内大学「MYユニバーシティ」を設立し、経営人財・専門人財それぞれに向けた多様な学部・コンテンツを配信しています。スマートフォンからいつでもアクセスできる環境を整えたことで、通勤時間などのスキマ時間を活用した学習が定着し、ITパスポートの新規取得者が目標の2,000名に達するといった成果も生まれています。






カスタマーサクセスによる伴走支援


導入企業には専任のカスタマーサクセス担当がつき、システムの導入から運用、活用促進までを一貫してサポートします。月次の定例会や利用状況レポートの提供を通じて、企業の課題解決に向けた具体的な活用方法を提案し、「入れて終わり」にしないことでeラーニングの効果を最大化します。導入企業からは、レスポンスの速さや、要望を的確に汲み取る提案力、二人三脚で課題解決に向き合う姿勢が評価されています。





SmartSkill Campusの機能や導入事例について詳しく知りたい方は、ぜひ資料をご請求ください。





まとめ


eラーニングは、コスト削減や教育の均一化といった管理者側のメリットと、時間や場所に縛られない学習機会の提供という受講者側のメリットを両立できる有効な人材育成手法です。一方で、モチベーション維持や実技習得の難しさといったデメリットも存在します。


重要なのは、これらのメリットは導入すれば自動的に得られるものではなく、運用次第で差が出るという点です。導入を成功させるためには、自社の教育課題と目的を明確にし、「個別最適化」「安定したシステム基盤」「必要な機能」「伴走支援」という4つの条件を満たすシステムを選定することが不可欠です。実技を伴う研修はブレンディッドラーニングを取り入れるなど、研修内容に応じた使い分けも意識しましょう。


社員教育におけるeラーニングのポイントについては「eラーニングで加速する社員教育の効果的なポイント」で詳しく紹介しています。




eラーニングに関するよくある質問


ここでは、eラーニングの導入を検討する際に、企業の担当者から多く寄せられる質問とその回答を紹介します。



Q. eラーニングシステムの導入にかかる費用はどのくらいですか?


料金体系は様々で、初期費用と月額利用料がかかるのが一般的です。月額料金は利用人数に応じた従量課金制やID数ごとの定額制などがあります。自社の規模や利用頻度に合わせて選ぶことが重要です。費用の内訳や相場については「LMS(学習管理システム)の価格相場を徹底解説!種類別料金のポイントを比較」で詳しく紹介しています。


Q. 集合研修をeラーニングに置き換えるデメリットはありますか?


実技や対人スキルの習得が難しく、受講者のモチベーション維持も課題となります。また、受講者同士の偶発的な学びや交流の機会も失われがちです。すべてを置き換えるのではなく、知識のインプットはeラーニング、実践は集合研修という形で組み合わせる「ブレンディッドラーニング」が効果的です。





Q. 社員のモチベーションを維持させるための工夫はありますか?


学習進捗の可視化や修了証の発行が有効です。ランキングなどのゲーミフィケーション機能や、受講者同士が交流できるコミュニティ機能の活用も効果的です。あわせて、管理者からの定期的な声かけやフォローも重要になります。











 
 
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