社内研修の種類にはどんなものがある?|階層別・目的別に比較し、最適な選び方を解説
- 2月2日
- 読了時間: 16分

社内研修を効果的に実施するためには、まず研修の種類はどのようなものがあるかを網羅的に把握することが重要です。
対象者や目的に応じて多岐にわたるため、それぞれの特性を理解せずに選定すると、期待した効果が得られない可能性があります。
本記事では、企業の研修で用いられる主な種別を「階層別」「目的・テーマ別」「実施形式別」の3つの軸で整理し、それぞれの内容や特徴を解説します。
自社の課題や人材育成の目標に適した研修を選ぶための参考にしてください。
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目次
はじめに|効果的に研修を実施するためには研修種類の把握が欠かせない
企業が持続的に成長するためには、従業員のスキルアップや意識改革を促す研修の実施が不可欠です。
しかし、一口に研修といってもその種類は多岐にわたります。
自社の課題や育成目標が明確でないまま流行の研修を導入したり、前例を踏襲したりするだけでは、コストに見合った成果は得られません。
研修の効果を最大化するには、まずどのような種類の研修が存在し、それぞれがどのような目的や対象者に適しているのかを体系的に理解することが第一歩となります。
この理解が、自社に最適な研修プログラムを設計する上での土台となります。
【階層別】社員の成長段階に応じた研修の種類一覧
社員はその立場や役職経験年数によって求められるスキルや役割が異なります。
そのため研修は全社員に一律の内容を提供するのではなく、それぞれの成長段階に合わせて設計することが効果的です。
新入社員から経営層まで各階層別の課題や目標に応じた研修プログラムを体系的に構築することで個人のキャリア形成を支援し組織全体のパフォーマンス向上に繋げられます。
ここでは代表的な階層別の研修の種類とその目的について解説します。
新入社員向け研修|社会人としての基礎を固め早期戦力化を図る
新入社員向け研修は、学生から社会人への意識転換を促し、組織の一員として早期に活躍できる基盤を築くことを目的としています。
主な内容としては、ビジネスマナー(挨拶、言葉遣い、名刺交換など)、会社の経営理念や事業内容の理解、コンプライアンスや情報セキュリティに関する基本知識の習得などが挙げられます。
また、同期とのグループワークを通じて連帯感を醸成し、今後の業務で必要となるコミュニケーションの土台を作る機会も提供します。
これらの研修を通じて、新入社員の不安を解消し、スムーズな職場定着と戦力化を図るための研修を実施します。
若手・中堅社員向け研修|専門スキルと主体性を伸ばしキャリアを形成する
入社3年から10年程度の若手・中堅社員は、基礎的な業務に慣れ、次のステップに進むための応用力や専門性が求められる時期です。
この階層向けの研修では、ロジカルシンキングや問題解決、プレゼンテーションといったポータブルスキルの強化に加え、担当業務に関するより高度な専門知識の習得を目指します。
また、後輩指導やチーム内でのリーダーシップ発揮など、将来のキャリアを見据えた役割認識を促すことも重要です。
主体的に業務を推進し、組織の中核を担う人材へと成長するための機会を提供します。
管理職向け研修|組織を率いるリーダーシップとマネジメント能力を養う
管理職は、自身の業務遂行能力だけでなく、チームや部門全体の成果に責任を負う立場にあります。
この階層向けの研修では、部下の能力を引き出し、育成するためのコーチングやフィードバックの技術、目標設定と進捗管理、チームビルディングといったマネジメントスキルを体系的に学びます。
また、ハラスメント防止や労務管理に関する知識を習得し、健全な職場環境を維持する役割も担います。
会社の経営方針を理解し、それを現場の戦略に落とし込み、組織を牽引していくリーダーを育成する研修会です。
経営層向け研修|企業の未来を構想するための戦略的視点を学ぶ
経営層や幹部候補者向けの研修では、個別の業務スキルではなく、企業全体の舵取りを担うための高度な経営視点を養うことが目的です。
具体的には、経営戦略の策定、組織開発と変革の推進、リスクマネジメント、財務会計、リーダーシップ論といったテーマを扱います。
国内外の経済動向や市場の変化を的確に捉え、自社の持続的な成長に向けたビジョンを構築し、それを組織全体に浸透させる能力を磨きます。
次世代の経営者を育成し、企業の未来を創造するための戦略的思考力を強化します。
【目的・テーマ別】企業の課題解決に直結する研修の種類一覧
企業が抱える課題は、「営業力を強化したい」「コンプライアンス意識を徹底させたい」「組織の風通しを良くしたい」など多岐にわたります。
目的・テーマ別の研修は、こうした具体的な経営課題や組織課題の解決に直接アプローチするものであり、全社的なスキルアップから特定の専門技術の習得まで、研修の内容はさまざまです。
ここでは、多くの企業で共通して見られる目的やテーマに基づいた研修の種類を紹介し、それぞれの内容と効果について解説します。
ビジネスの基礎スキルを向上させるための研修
ビジネスの基礎スキルに関する研修は、特定の役職や職種に限らず、すべての従業員に求められる普遍的な能力の向上を目的とします。
代表的なものに、論理的思考力を養うロジカルシンキング研修、効果的な情報伝達を目指すコミュニケーション研修、業務効率化に繋がるタイムマネジメント研修などがあります。
これらの研修を通じて得られる知識や技術は、個人の生産性を高めるだけでなく、チームや組織全体の業務遂行能力の底上げに貢献します。
定期的に実施することで、社員一人ひとりの成長を促し、組織力の強化を図ります。
専門知識や特定の技術を習得するための研修
この研修は、特定の職種や業界で必要とされる高度な専門知識や技術の習得を目的とします。
例えば、エンジニア向けのプログラミング研修、マーケティング担当者向けのデータ分析研修、経理部門向けの会計知識研修などが挙げられます。
また、グローバルに事業展開する企業では語学研修が、介護・福祉業界では専門的なケア技術の研修が不可欠です。
技術革新や法改正など外部環境の変化に対応するため、常に最新の知識とスキルをアップデートし、各分野のプロフェッショナルを育成することが、企業の競争力維持に直結します。
コンプライアンス遵守とリスク管理意識を高めるための研修
コンプライアンス研修は、役員や従業員が法令や社会規範、企業倫理を遵守して行動するために不可欠な研修です。
個人情報保護法や下請法などの関連法規の理解、ハラスメントの防止、情報セキュリティ対策といったテーマを扱います。
これらの研修を定期的に実施することで、従業員一人ひとりのリスク管理意識を高め、不正行為や情報漏洩といった企業経営に深刻なダメージを与えかねない事態を未然に防ぎます。
企業の社会的信用を維持し、持続的な発展を遂げるための基盤となる重要な取り組みです。
組織全体のエンゲージメントや生産性を高めるための研修
従業員エンゲージメント、すなわち仕事への熱意や貢献意欲を高めることは、生産性向上や離職率低下に繋がります。
この目的の研修では、メンタルヘルスケア、多様な人材が活躍するためのダイバーシティ&インクルージョン、円滑な人間関係を築くためのコミュニケーションなどをテーマとします。
管理職向けには、部下のモチベーションを引き出すリーダーシップ研修も有効です。
社員が心身ともに健康で、働きがいを感じられる職場環境を会社全体で整えることで、組織の一体感を醸成し、持続的な成長を目指します。
【実施形式別】研修の種類ごとの特徴を比較
研修の効果を最大化するためには、内容だけでなく、その実施形式や方法を適切に選択することも重要です。
それぞれの形式にはメリットとデメリットがあり、研修の目的、対象者、予算、期間などを考慮して最適なスタイルを選ぶ必要があります。
例えば、実践的なスキル習得にはOJTが、体系的な知識のインプットには集合研修が適しているなど、使い分けが求められます。
ここでは、代表的な研修の実施形式を4つ取り上げ、それぞれの特徴を比較解説します。
OJT|実際の業務を通じて実践的なスキルを習得する
OJT(On-the-JobTraining)は、職場での実務を通して、上司や先輩が部下や後輩に必要な知識・スキルを指導する育成方法です。
実際の業務に即した内容を学べるため、知識が定着しやすく、即戦力化に繋がりやすいというメリットがあります。
また、個人の習熟度に合わせて指導内容を調整できる点も特徴です。
一方で、指導者のスキルや経験によって教育効果にばらつきが出やすい、指導者の業務負担が増加する、業務の背景にある体系的な知識を学びにくいといった課題も存在します。
Off-JTと組み合わせて実施することがより効果的です。
Off-JT(集合研修)|体系的な知識を集中して学ぶ
Off-JT(Off-the-JobTraining)は、職場を離れて行われる研修で、一般的に集合研修やセミナーといった形式を指します。
複数の受講者に対して、専門の講師が体系的な知識や理論を一度に教えることができるため、教育内容の標準化と効率的な学習が可能です。
また、他の受講者とのディスカッションやグループワークを通じて、新たな視点を得たり、社内ネットワークを構築したりする機会にもなります。
ただし、実務から離れるため、学んだ内容が現場で活かされにくい場合があるほか、会場費や講師料などのコストが発生します。
オンライン研修|時間や場所の制約なく学習機会を提供する
オンライン研修は、インターネットを通じてリアルタイムで講義を配信したり、録画された動画コンテンツを視聴したりする形式の研修です。
最大のメリットは、受講者が場所を選ばずに参加できるため、移動時間やコストを削減できる点にあります。
また、チャット機能やブレイクアウトセッションを活用すれば、双方向のコミュニケーションも可能です。
一方で、受講者側の通信環境に左右される点や、対面形式に比べて一体感が生まれにくく、モチベーションの維持が難しいといった課題もあります。
オンラインの特性を理解し、効果的なプログラム設計が求められます。
eラーニング|個人の進捗に合わせて自律的な学習を促す
eラーニングは、LMS(学習管理システム)上に用意された教材を、PCやスマートフォン、タブレットなどを利用して学習する研修スタイルです。
受講者は自分の都合の良い時間に、個々のペースで学習を進められるため、自律的な学びを促進します。
また、管理者側は受講者の学習進捗や成績を一元管理しやすく、研修運営の効率化が図れます。
知識のインプットには非常に有効ですが、実技の習得には向かない側面もあります。
他の研修形式と組み合わせることで、より高い学習効果が期待できます。
自社に最適な研修プログラムを選ぶための3つのステップ
多種多様な研修の中から自社に最適なものを選ぶためには、場当たり的な判断ではなく、戦略的なアプローチが必要です。
研修は、あくまで企業の課題解決や目標達成のための手段であり、実施すること自体が目的ではありません。
ここでは、効果的な研修プログラムを企画・選定するために踏むべき3つのステップを解説します。
このプロセスに沿って検討することで、投資対効果の高い研修を実施することが可能になります。
ステップ1:解決したい経営課題や組織の目標を洗い出す
研修プログラムを検討する最初のステップは、企業の経営課題や事業目標を明確にすることです。
例えば、「新規顧客の開拓が伸び悩んでいる」「次世代のリーダーが育っていない」「従業員の離職率が高い」といった具体的な課題を洗い出します。
これらの課題の背景にはどのような人材育成上の問題が潜んでいるかを分析し、「研修によって何を解決したいのか」という目的を定めます。
この目的が明確であるほど、その後の研修内容や対象者の選定が的確になり、研修効果を高めることができます。
ステップ2:研修の対象者と達成すべきゴールを具体的に設定する
研修の目的が明確になったら、次に「誰に」研修を受けてもらうのか、対象者を具体的に定めます。
対象となる社員の現在のスキルレベルや課題を把握した上で、研修終了後に「どのような知識・スキルを習得し、どのような行動ができるようになっているか」という具体的なゴールを設定することが重要です。
例えば、「管理職候補者が、部下に対して適切な目標設定とフィードバックができるようになる」といった行動レベルで目標を定義します。
これにより、研修内容の焦点が定まり、効果測定も行いやすくなります。
ステップ3:研修効果とコストのバランスを考慮して最適な形式を選ぶ
目的と対象者、ゴールが定まったら、最後にそれらを実現するための最適な実施形式を選択します。
実践的なスキル習得が目的ならOJTや集合研修、広範囲の社員に基礎知識を周知させたいならeラーニングなど、ゴール達成に最も効果的な方法を検討します。
その際、研修にかけられる予算や時間、受講者の業務状況なども考慮し、費用対効果を総合的に判断することが不可欠です。
複数の形式を組み合わせるハイブリッド研修も有効な選択肢となり得ます。
最適な形式を選ぶことで、研修効果を最大化できます。
LMSを活用して効率的に研修を実施する
LMS(学習管理システム)は、社内研修の計画から実施、評価までを一元的に管理し、効率化を図るためのプラットフォームです。
例えば、eラーニングコンテンツの配信はもちろん、集合研修のスケジュール管理や出欠確認、受講者の学習進捗状況や理解度テストの結果を自動で記録・分析できます。
これにより、研修担当者は手作業での煩雑な業務から解放され、より戦略的な研修企画や内容改善に注力できるようになります。
また、受講者は自身のペースで学習を進められ、どこからでもアクセスできるため、学習機会の均等化にも貢献します。
導入を検討する際は、自社の研修規模や予算、必要な機能(例:多言語対応、モバイル対応など)を明確にし、複数のLMSを比較検討することが重要です。
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ここまで解説してきた通り、効果的な教育のためには様々な形式・内容の研修を適切に組み合わせる必要があります。しかし、施策が多様化するほど、管理者の運用工数は増大し、受講状況や成果の把握は困難になります。
これらの課題を解決し、戦略的な人財育成を実現するのが、多機能型LMS「SmartSkill Campus」です。大手・グローバル企業の厳しい要求に応え続ける、本システムの4つの強みをご紹介します。
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■2. 数万人規模の運用を支える強固な基盤と多機能性
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「自社の研修体系に最適なLMSを知りたい」「現在の運用工数を削減したい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
本記事では、研修の種類やその目的、そして自社に最適なプログラムを選定するためのステップについて解説しました。
研修の効果を最大化するには、各成長段階に応じた「階層別研修」と、具体的な課題解決を目指す「テーマ別研修」を軸に、OJTやeラーニングなどの実施形式を戦略的に組み合わせることが重要です。
また、解決すべきゴールを明確にし、コストと効果のバランスを考慮しながらPDCAサイクルを回していくことが、持続的な企業成長と人財育成を成功させる鍵となります。
Q&A
企業の研修担当者からは、研修の企画・運営に関してさまざまな質問が寄せられます。
効果測定の方法やオンラインと対面の使い分け、外部委託のメリットなど、多くの担当者が共通の疑問や悩みを抱えています。
ここでは、社内研修の種類に関するよくある質問とその回答をまとめました。
研修についてより深く理解し、自社の研修制度を改善するためのヒントとして活用してください。
Q:研修の効果測定はどのように行えばよいですか?
研修の効果測定とは、研修の成果を客観的に評価することです。
一般的には「カークパトリックの4段階評価モデル」が用いられます。
これは、①満足度(Reaction)、②学習度(Learning)、③行動変容(Behavior)、④業績への貢献度(Results)の4段階で評価する手法です。
アンケートやテスト、研修後の行動観察、関連する業績指標の変化などを通じて多角的に測定することで、研修の有効性を検証し、次回の改善に繋げられます。
Q:オンライン研修と集合研修はどちらが効果的ですか?
一概にどちらが優れているとは言えず、研修の目的によって最適な形式は異なります。
知識のインプットや全国の従業員への情報共有が目的なら、コストを抑えられるオンライン研修が効率的です。
一方、ロールプレイングなどの実践的なスキル習得や、受講者同士の議論を通じたチームビルディングが目的の場合は、対面での集合研修の方が高い効果を期待できます。
それぞれのメリット・デメリットを理解し、使い分けることが重要です。
Q:研修を外部の会社に委託するメリットは何ですか?
研修を外部の専門会社に委託する最大のメリットは、プロの講師による専門性の高い最新の知識やノウハウを導入できる点です。
また、自社の研修担当者の企画・運営にかかる負担を大幅に軽減できます。
社内の人間関係にとらわれない客観的な視点から、自社の課題を的確に指摘してもらえる場合もあります。
特定の分野について質の高い研修を実施したい場合や、社内リソースが不足している場合に有効な選択肢となります。
Q:中小企業でも手軽に始められる研修はありますか?
はい、あります。
特にeラーニングは、初期費用を抑えて導入できるサービスが多く、一人あたり月額数百円から利用可能な場合もあります。
また、地方自治体や商工会議所が主催する安価なセミナーや、オンラインで受講できる無料の公開講座も多数存在します。
厚生労働省の人材開発支援助成金などを活用すれば、費用負担をさらに軽減することも可能です。
中小企業でも工夫次第で効果的な研修を実施できます。
Q:研修後のフォローアップではどのようなことが重要ですか?
研修後のフォローアップとは、学んだ内容を実践し、定着させるための支援活動です。
最も重要なのは、研修を「やりっぱなし」にしないことです。
具体的には、研修内容を実務で実践するアクションプランを作成させ、上司が定期的に進捗を確認・支援する面談を実施します。
また、数ヶ月後にフォローアップ研修を行い、実践状況の共有や課題の解決を図ることも効果的です。
継続的な働きかけを通じて、行動変容を促します。


