目標管理シートの書き方と職種別例文|無料テンプレート付き
更新日:10月9日

「目標管理シートの書き方が分からない」「評価につながる目標の立て方が難しい」という声が、現場の社員や管理職から人事に寄せられていませんか?
この記事では、目標管理シートを自社に取り入れたい、あるいは今のシートを見直したいと考える人事担当者向けに、社員への案内にそのまま使える具体的な例文とステップ、そしてシートを形骸化させずに組織全体で機能させ続けるための運用方法までを解説します。
さまざまな職種で応用できる無料のExcelテンプレートもご用意していますので、あわせてご活用ください。
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目次
目標管理シートとは?形骸化させないための基本を解説
目標管理シートとは、従業員一人ひとりが設定した業務目標と、その達成に向けたプロセスや成果を記録・管理するためのツールです。
個人の目標を組織の目標と連動させ、従業員の自主的な成長を促しながら、企業全体の生産性向上を目指す意味合いがあります。
単なる評価のためだけでなく、人材育成やモチベーション向上のための重要なコミュニケーションツールとして機能させるためには、導入する人事側が目的を正しく理解し、形骸化させない運用を設計することが不可欠です。
目標管理シート(MBO)を導入する3つの目的
目標管理(MBO)を導入する主な目的は、以下の3点に集約されます。
従業員が自ら目標を設定することで、業務に対する主体性を引き出し、モチベーションを高める
目標達成の過程で自身の課題や必要なスキルが明確になり、能力開発やスキルアップといった人材育成につながる
設定した目標の達成度という客観的な基準に基づいて人事評価を行うことで、評価の公平性と納得感を高める
シートに記載すべき必須項目一覧
目標管理シートには、一般的に以下の項目を記載します。自社のシートを設計・見直す際のチェックリストとしてご活用ください。
個人の「目標項目」というテーマを具体的に設定する
どのような状態になれば達成と見なすかを示す「達成基準」を、可能な限り数値を用いて明確にする
「期限」を設定し、いつまでに目標を達成するかを定める
目標達成までの「具体的な行動計画」を詳細に記述する
「自己評価」と「上司からの評価・フィードバック」を記録する欄を、期末に向けて用意する
【無料DL】すぐに使える目標管理シートのテンプレート(Excel)
これから自社で目標管理シートを導入する、あるいは現在のフォーマットを見直したいという場合にご活用いただける、無料のExcelテンプレートを用意しました。
本テンプレートは「目標」「達成基準(評価基準)」「期限」「行動計画・成果指標」「進捗」「結果」「自己評価・振り返り」「上司フィードバック」という必須項目を網羅したフォーマットで、営業職・事務職の記入例を含めており、社員への案内資料としてそのまま展開いただけます。
以下よりダウンロードして、自社の運用に合わせて項目をカスタマイズしながらご活用ください。
評価される目標管理シートの書き方4ステップ
社員が評価につながる目標管理シートを作成できるよう、人事や管理職が案内すべき手順を4つのステップに分けて解説します。
社員向けの説明会や1on1の場で、そのままご活用ください。

STEP1:会社の目標と自分の役割を紐づける
まず、社員に企業理念や経営計画、所属組織の部門目標を確認してもらい、会社が目指す方向性を正確に理解してもらいます。
その上で、自身の業務が組織全体の目標達成においてどのような役割を担っているのかを、社員自身の言葉で言語化してもらうことが重要です。
個人の目標が組織の方向性とずれていると、たとえ達成しても評価につながりにくくなるため、この紐付けができているかを、上司が面談で確認するとよいでしょう。
STEP2:具体的な目標項目を設定する
次に、社員自身の役割を踏まえて、業務の質や量を向上させるための具体的な個人目標を設定してもらいます。
「売上〇%アップ」といった数値で測れる定量目標と、「業務プロセスを改善する」といった行動や状態の変化を示す定性目標をバランス良く設定するよう案内します。
定性目標であっても、「マニュアルを作成し、チーム内の問い合わせ時間を月5時間削減する」のように、成果を客観的に判断できる具体例を盛り込むよう伝えると、評価しやすい目標になります。
STEP3:達成基準と期限を明確にする
設定した目標項目ごとに、どのような状態になれば「達成」と見なすのか、具体的な達成基準を定義してもらいます。
売上高や契約件数、コスト削減率といった数値基準のほか、「〇〇の資格を取得する」「新人研修の講師を担当する」といった状態基準も有効な選択肢として案内できます。
あわせて、年間や半期、四半期といった自社の評価期間に合わせた達成期限(スケジュール)を設定してもらい、いつまでにその基準をクリアするのかを明記してもらいます。
STEP4:目標達成へのプロセスを具体化する
最後に、定めた期限内に目標を達成するために、どのような行動を、いつ、どのように行うのかを具体的な計画に落とし込んでもらいます。
例えば、「新規顧客を10件獲得する」という目標であれば、「週20件のテレアポを実施する」「月1回、既存顧客からの紹介を依頼する」といった具体的な行動をスケジュールに組み込むよう案内します。
プロセスまで具体化されたシートは、上司が期中に進捗を確認する際の判断材料にもなります。
目標の質を高める「SMARTの原則」とは?
社員が設定する目標の質をさらに高め、達成可能性を上げるためには、「SMARTの原則」というフレームワークを社内の目標設定ガイドラインに取り入れることが有効です。
これは、目標が持つべき5つの要素(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)の頭文字を取ったもので、上司が部下の目標をチェックする際の基準としても活用できます。

Specific|目標が具体的で分かりやすいか
目標は、誰が読んでも同じ内容に解釈できるほど、具体的で分かりやすい表現になっているかを確認します。
「顧客満足度を向上させる」といった曖昧な目標ではなく、「問い合わせ対応後のアンケートで『満足』評価を80%以上獲得する」のように、具体的な行動や状態が記述されているかをチェックしましょう。
Measurable|達成度が数字で測定可能か
目標の達成度合いを客観的に判断できるよう、可能な限り数値で測定できる指標が盛り込まれているかを確認します。
例えば、売上目標であれば「半期で売上1,000万円を達成する」、業務効率化であれば「月平均の残業時間を10%削減する」といった形になっているかを見ます。
Achievable|現実的に達成可能なレベルか
設定された目標が、本人の能力や役職、経験に照らして、現実的に達成可能な難易度になっているかを確認します。
高すぎる目標はモチベーションの低下を招き、逆に簡単すぎる目標は成長の機会を損なうため、面談の場で難易度のすり合わせができているかがポイントです。
Relevant|会社の目標と関連性があるか
設定された個人目標が、所属する部署や組織全体の目標と連動しているかを確認します。
個人の成長や成果が会社の業績向上にどう貢献するのかを、上司と部下がともに意識できているかをチェックします。
Time-bound|達成期限が明確に設定されているか
すべての目標に、「いつまでに達成するのか」という明確な期限が設定されているかを確認します。
年間、半期、四半期といった自社の評価期間に合わせて、「〇年〇月〇日までに」と具体的な日付が定められているかを見ます。
【職種別】コピーして使える目標管理シートの書き方・例文集
社員への説明会や1on1の場で、そのまま案内資料として活用できる、職種別の目標例文集です。
SMARTの原則を意識した内容になっているため、自社の状況に合わせてコピーし、アレンジしながらご活用ください。
営業職の目標例文
営業職では、売上や契約件数などの定量目標と、顧客との関係構築やスキル向上といった定性目標をバランス良く設定するよう案内します。
<例文>
担当エリアの新規顧客開拓に注力し、上半期で売上500万円を達成する。
既存顧客へのアップセル・クロスセルを強化し、下半期の顧客単価を前期比15%向上させる。
〇〇業界に関する専門知識を深めるため、関連資格を取得し、より専門的な提案ができるようになる。
CRMツールを活用した顧客管理を徹底し、商談化率を現状の20%から30%に引き上げる。
事務職・バックオフィス部門の目標例文
事務職や経理、総務、労務などのバックオフィス部門では、業務効率化やコスト削減、制度改善などを目標に設定するよう案内するとよいでしょう。
<例文>
経理の例:RPAツールを導入し、月次決算にかかる作業工数を3営業日短縮する。
総務の例:社内のペーパーレス化を推進し、複合機の利用コストを年間で10%削減する。
労務の例:勤怠管理システムの見直しを行い、給与計算のミスをゼロにする。
エンジニア・技術職の目標例文
エンジニアや技術職では、担当プロジェクトの品質や納期、新技術の習得などを目標の中心に据えるよう案内します。
<例文>
担当する〇〇システムのバグ発生率を、リリース後1ヶ月で現状の0.5%から0.1%未満に抑制する。
クラウド関連の新資格「〇〇」を年度内に取得し、インフラ設計に活かす。
担当工程における生産性を5%向上させるため、作業マニュアルを改訂し、チームメンバーへの指導を行う。
企画・マーケティング職の目標例文
企画・マーケティング職では、担当サービスや商品の売上、認知度向上に直結する具体的な成果を目標として設定するよう案内します。
<例文>
新規事業として〇〇を立ち上げ、初年度で売上目標1,000万円を達成する。
Webサイトのコンテンツマーケティングを強化し、オーガニック検索からのリー
獲得件数を半期で1.5倍に増加させる。
SNSアカウントのフォロワー数を、キャンペーン施策を通じて3ヶ月で1万人増やす。
管理職の目標例文
管理職には、自身の目標に加えて、チームや部署全体の成果、部下の育成に関する目標も設定するよう案内します。
<例文>
部署全体の売上目標〇〇円を達成し、達成率110%を目指す。
業務プロセスを見直し、チーム全体の月平均残業時間を前期比で20%削減する。
部下との1on1面談を月1回以上実施し、メンバー全員の目標達成率80%以上を実現する。
リーダー候補者2名を育成し、次期プロジェクトの主担当を任せられるレベルまで引き上げる。
目標管理シートの運用でよくある失敗と3つの対策
目標管理シートを導入しても、運用がうまくいかずに形骸化してしまう企業は少なくありません。
特に、社員の目標が未達成に終わる、あるいは達成できなかった経験が続くと、モチベーション低下につながります。
ここでは、導入企業が陥りがちな3つの失敗パターンと、人事として講じるべき対策を解説します。
【関連記事のご紹介】
人材育成については「人材育成で大切なこと7つ|成功事例や階層別のポイント、フレームワークも解説」で詳しくご紹介しています。
ぜひご参考ください。
失敗例1:目標の数が多すぎて管理しきれない
成長意欲が高い社員ほど多くの目標を設定しがちですが、数が多すぎると意識が分散し、どれも中途半端に終わってしまうリスクがあります。
目標の数は3〜5個程度に絞り込むよう、シートのフォーマットやガイドラインで案内し、本当に重要な項目にリソースを集中させましょう。
失敗例2:達成困難または簡単すぎる目標を設定してしまう
達成が到底不可能な高すぎる目標は、社員の挑戦意欲を削いでしまいます。逆に、誰でも簡単にクリアできる目標では、達成しても成長実感を得られません。
上司との面談を通じて、本人のスキルや経験を踏まえた「少し挑戦的だが、努力すれば達成可能」なレベルの目標をすり合わせるよう、評価者研修などで管理職に案内しましょう。
失敗例3:評価面談の時だけ思い出され、活用実感のないまま更新が止まる
期初にシートを作成したものの、日常業務に追われ、次に開くのは期末の評価面談の時だけ、という状態は最も多い失敗パターンです。
1on1ミーティングなど、上司と部下が定期的に進捗状況を確認する機会を制度として設けることで、この形骸化を防げます。
データとAIで実現する、目標管理シートの運用「SmartSkill HCE」
目標管理シートは、導入した直後は活用されても、日々の業務に追われる中で更新が止まり、評価面談の直前だけ思い出される存在になりがちです。
AI搭載の人財戦略ツール「SmartSkill HCE」は、シートに書いた目標を紙やExcelの中で終わらせず、AIとデータの力で運用し続ける仕組みを人事に提供します。
シートの形骸化を、AIで防ぐ
シートの更新が止まってしまうのは、日々の業務の中で目標を振り返るきっかけがなく、目標設定やスキル診断など、人事から「この時期にやってください」と言われたときにしか使われないという実態に原因があります。
■AIナビゲーター|能動的な提案で更新を止めない仕組みづくり
SmartSkill HCEのAIナビゲーターは、人事主導のタイミングだけでなく、一人ひとりの状況に応じた「次の一手」を、日常のログインのたびに先回りして届けます。
例えば社員には、自分のキャリア実現につながる次のアクションとして「このスキルを伸ばすためには、この講座の受講がおすすめです」と提案したり、半期の折り返し地点というタイミングで「目標達成に向けて、上司と進捗をすり合わせてみませんか?」と後押ししたりします。
管理職には「Aさんとの1on1が近づいています。前回からの変化を確認しましょう」と部下の目標を振り返るきっかけを、人事には「今期、目標未設定のままの社員が◯名います」と対応が必要な状況を、経営層には「新規事業に必要なスキルを持つ人財が社内に不足しています。育成計画を見直してみませんか?」というように、それぞれの役割に必要な気づきを届けます。
会社に言われたときだけでなく、社員が自分の成長のために自然と開きたくなるシステムになることで、人事が催促をしなくても、期間中ずっと目標が「自分ごと」として意識される状態を保てます。※上記の一部は、今後実装予定の機能です。
目標管理から評価・育成までを一元管理する
紙やExcelのシートは、作成・共有・更新のたびに人事担当者の手作業が発生し、目標管理そのものが目的化してしまいがちです。
■目標管理・評価管理機能|MBO・OKRに対応した一元管理
SmartSkill HCEの目標管理・評価管理機能は、MBO・OKRいずれの形式にも対応しており、目標設定から進捗の追跡、評価まで一元管理できます。
承認フローも柔軟にカスタマイズできるため、これまでシートで運用していた目標項目・達成基準・行動計画を、そのままシステム上に置き換えることができます。
さらに、キャリア管理機能では「現在のキャリア」と「目指すキャリア」を設定でき、目標達成が社員の長期的なキャリア形成にどうつながるかを人事も可視化できます。
1on1管理機能では、目標に関する面談記録を蓄積できるため、シートに書いた目標が口頭でのやり取りで終わらず記録として残り、次のアクションや評価の納得感向上にもつながります。
■多機能型LMS「SmartSkill Campus」との連携|学習実行までを一気通貫に
目標管理シートに行動計画を書いても、実際の学習に接続されなければ、計画は実行に移されないまま終わってしまいます。
SmartSkill HCEは、多機能型LMS「SmartSkill Campus」と連携しており、目標達成に必要なスキルギャップから、そのまま関連する学習コンテンツへ遷移できます。
学習履歴も自動で連携されるため、人事が個別に確認しなくても、目標設定・行動・振り返りのサイクルが途切れません。
まとめ
目標管理シートは、社員の主体的な成長と、組織全体の目標達成を結びつけるための重要なツールです。
自社に導入・浸透させるためには、書き方の指導だけでなく、目標の数や難易度の設定、そして形骸化を防ぐ運用の仕組みまでを人事側で設計することが成功の鍵となります。
本記事で紹介した内容やテンプレートを参考に、自社の目標管理シートの導入・改善にお役立てください。
目標管理シートの運用や評価に関するQ&A
導入を検討する人事担当者からよく寄せられる質問をまとめました。
目標管理シートの目標は誰が設定するのが適切ですか?
基本的には従業員本人が主体的に設定し、上司との面談を通じてすり合わせを行う運用が理想的です。人事は、その面談が形式的にならないよう、ガイドラインやテンプレートで支援するとよいでしょう。
目標管理シートの目標は途中で変更しても良いのでしょうか?
事業環境の変化や本人の異動など、期初に設定した目標が現状と合わなくなった場合は、上司と相談の上で柔軟に変更できる運用ルールを、あらかじめ人事側で用意しておくことをおすすめします。
目標が未達成だった場合、評価はどのようにすれば良いですか?
未達成という結果だけで低評価を下すのではなく、そのプロセスや挑戦した姿勢を評価に加味する仕組みを、評価基準に組み込んでおくことが重要です。
目標管理シートとOKRシート・KPI管理シートの違いは何ですか?
目標管理シート(MBO)は、上司と部下の合意のもと個人が主体的に目標を設定し、達成度合いを段階別に評価する形式です。
OKRシートは、組織の目標(Objective)と成果指標(Key Results)を紐づけ、達成率60〜70%を成功とみなす高めの目標を設定する点が特徴です。
KPI管理シートは、最終目標(KGI)を分解した中間指標を数値で設定し、到達度を機械的に判定する形式で、営業や製造など成果を数値で測りやすい部門に適しています。
自社の組織文化や評価方針に応じて、どの形式が合うかを検討するとよいでしょう。






