導入事例 - 田中貴金属工業株式会社
田中貴金属グループは、国内でトップクラスの貴金属取扱量を誇る貴金属のリーディングカンパニーです。
非鉄金属の中でも希少な「貴金属(金、プラチナなど)」に特化し、日常生活に必要な電子機器に材料として使用される「産業用事業」、個人の資産を形成する「資産用事業」、人生の節目を美しく飾る「宝飾用事業」など、貴金属に関わるあらゆるビジネスを展開されています。
なかでも田中貴金属工業は、産業用事業において世界シェアトップを誇る製品をいくつも有し、またロンドン地金市場協会から世界で5社のみの金及び銀の「公認審査会社」にも任命されるなど、その高い技術力と製品開発力は、世界で広く認められています。
そんな田中貴金属工業のグローバルな人材育成を支える営業管理統括部 企画室の二木様、森本様、営業業務部 貿易セクションの小坂様、神谷様にお話しを伺いました。
※部署名は2024年8月取材当時のものです。
企画室様:通常入社時には対面とeラーニングを組み合わせた研修を行っておりますが、LMS導入以前はナショナルスタッフ(海外拠点で採用した現地社員)にeラーニングを実施する手段がない状態でした。レビックグローバルさんのLMSを導入することで、海外拠点のスタッフも国内と同様にeラーニングを受講できる環境を整えることができました。
企画室様:海外営業拠点に入社されたナショナルスタッフの中で受講を希望される方に、日本語や日本文化に親しめたり、日本語検定を目指したりできる日本語講座をSmartSkill Campusで提供しています。この日本語講座は細かくレベル分けがされているため初めて日本語に触れる方にとってもハードルが低く、ナショナルスタッフに非常に好評で、受講を通して日本語検定を目指す方や日本文化に興味を持つ方が多いです。
海外拠点向けの日本語講座提供と、貿易分野の活きた専門知識の習得サポート
田中貴金属工業 営業管理統括部 企画室様、営業業務部 貿易セクション様は、どのような人材育成戦略を掲げていらっしゃいますか?
その中でどのようなことに重きを置いていらっしゃいますか?
SmartSkill Campus導入前の課題と、LMS選定におけるポイント
LMS(学習管理システム)導入以前の課題と、LMS導入によって構想されていた教育について教えてください。
LMS(学習管理システム)ベンダーの選定にあたり、大切にされていたポイントと、最終的に、SmartSkill Campus 導入に至った決め手をお聞かせください。
企画室様:LMS導入の際に大切にしたポイントは、海外拠点でも不自由なくシステムが使用できること、自社コンテンツの作成をサポートしてくださることでした。
導入時には他のLMSも検討しましたが、グレートファイアウォール(※1)による制限がある中国からスムーズに受講するためのきめ細かなアドバイスや、対面とeラーニングを組み合わせた研修が可能な点が、大きな決め手となりました。
※1グレートファイアウォール:中国で実施されている、インターネット通信の監視・接続規制・遮断を行う大規模なネット検閲システム。
SmartSkill Campusの活用方法
田中貴金属工業様は、SmartSkill Campusを基盤としたポータルを運用いただいています。どのようにご活用いただいておりますか?
田中貴金属工業様はコンテンツ制作機能をご活用いただいております。実際にご利用いただいているご担当者様や受講者様のお声をお聞かせください。
企画室様:以前は、別のスコーム化ソフトでパワーポイントを動画に変換し、それをSmartSkill Campusに搭載していました。更新時にはパワーポイントの動画化から同じ工程を繰り返す必要があり、変換や確認、搭載作業に多くの時間がかかっていました。現在はSmartSkill Campusの管理画面でコンテンツが制作できるようになり、更新もパワーポイントを修正するだけで簡単に行えるため、非常に効率的です。更新時の作業時間は1/5程度に削減されました。
SmartSkill Campusのコンテンツ制作機能を使い始めた当初は操作方法に不安がありましたが、専任のカスタマーサクセスが詳細に説明してくれたおかげで、期限内にコンテンツを仕上げることができました。
レビックグローバルのソリューションへのご評価
システムやサポート体制について、ご評価いただいている点がございましたら教えてください。
企画室様:レビックグローバルさんは、システムの効果的な使い方について的確にご提案下さるので、eラーニングコンテンツ作成や、受講者の進捗確認、業務受講者への一斉送信等において、迅速且つ効果的に実施することが出来ております。専任のカスタマーサクセスに操作に関する質問をすると、短い時間で調べてお応えいただけるので、大変ありがたいです。
また、以前は、社内公募用のポスターをご提案頂いたこともありました。急なご相談にも快くご対応下さり、レビックグローバルさんは、私共にとって、困った時に頼れる、信頼のおけるビジネスパートナーでございます。
今後SmartSkill Campusを使って実現したいと考えていることや、挑戦したいことはございますか?
例えば、現在は決められた期間に決められた人が受講する形ですが、将来的には受講者が自分のペースで学習できるようにしたいです。そのためには、受講期間や対象者の制限を緩和し、いつでもどこでも学習できる環境を提供することが重要だと考えています。これにより、受講者の自発的な学習意欲を引き出すことができると期待しています。
田中貴金属工業株式会社
グローバルメーカーを支える、ナショナルスタッフの育成と貿易専門知識の習得サポート
営業管理統括部 企画室様(以下、企画室様):営業管理統括部では、営業部門全体を横断する役割として、営業職と営業事務職の皆さんを対象に、さまざまな研修を行っています。具体的には、新入社員研修や海外営業拠点への赴任者向けの研修などです。研修の形式は、受講者や内容に応じて、eラーニング、対面、オンラインなど多様な方法を取り入れています。特に、レビックグローバルさんのeラーニングシステムは、海外営業拠点向けの日本語講座や新卒者向け研修で活用しています。
営業業務部 貿易セクション様(以下、貿易セクション様):私たちは、自社で作成したeラーニングコンテンツを用いて、国内外の営業担当者や貿易責任者を対象とした教育計画を展開しています。貿易分野では、営業知識に加え、国際条約や法令、関税、国際的な商習慣などの専門知識が求められます。貿易の知識は非常に多岐にわたるため、役割や業務内容に応じて必要な知識を的確に選び、現場で実際に活用できる環境を整えることに重点を置いています。また、継続的な学習機会を提供することで、実践的なスキルの習得をサポートしています。
貿易セクション様:グローバルメーカーとして必要不可欠な貿易知識を国内外の営業・出荷・貿易の各セクションが体系的に学ぶための教育計画をLMSで実施することを構想していました。対面やオンライン講習では、決まった場所と時間が必要で学習者のスケジュール調整が難しく、教育管理側も記録や管理が煩雑でした。LMSの導入により、学習者が時間や場所に縛られず自分のペースで学習できる環境を提供し、管理者側も進捗状況を一元管理できるようになりました。
ちょっとした挨拶だけでも日本語で行うことでコミュニケーションが円滑になり、業務にも良い影響を与えています。
SmartSkill Campusは多言語対応なので、日本語を話さないナショナルスタッフにも英語や中国語でeラーニングページを表示でき、 言語の壁なく受講していただけています。
貿易セクション様:貿易講座は、講義動画コンテンツと理解度を確認する小テストを組み合わせた構成で提供しています 。受講者の知識レベルに応じて、初級・中級・上級のコースを用意し、必要な知識を効果的に習得できるよう工夫しています。
SmartSkill Campusを使うことで受講履歴を簡単にダウンロードできるので、受講者のフォローに活用したり、受講案内やリマインドメールの自動配信機能 を利用したり、効率的な講座運営を行っています。eラーニングという技術がなかった時代は、場所と時間を確保し、参加者を募りと準備がとても大変でしたが、この技術の導入により時空の概念が変わり、業務時間の短縮に繋がっていることをひしひしと実感しています。
将来的には、個別の学習履歴をもとに個別のフィードバックを提供し、受講者の学習効果を最大化する取組みを進めていきたいと考えています。
貿易セクション様:出来上がったコンテンツを見ると、読み上げが非常に自然で、もう少しすればほとんど人間と変わらないレベルに達するのではないかと感じています。受講者アンケートでは、AIの読み上げスピードやイントネーションがより自然になることへの期待感や、業務に関連する分野の貿易eラーニングを今後も受講したいとの意見がありました。
グローバル化を進める当社としては、引き続き英語版のコンテンツ作成も拡大していきますので、次回は英語のAI音声読み上げもSmartSkill Campusの管理画面で作成できることを期待しています(※2)。
引き続き、受講者が学習しやすいコンテンツ作成や環境作りに対するサポートをお願いします。
※2 今後、既に実装済の英語版のコンテンツ制作機能を検証の上ご検討いただく予定
今後の展望について
貿易セクション様:貿易管理体制構築の一環として、国内外の貿易管理者、営業、技術、生産、出荷部門を対象にしたeラーニングコンテンツの充実化を進めていきます。アンケートでも自身に役立つ内容をeラーニングで学びたいというポジティブな意見が多く寄せられましたので、その要望に応えたいと思います。
将来的には、LMSの利用環境をより柔軟にし、必要な時に必要な人がいつでも受講できるような体制を整えたいと思っています。
企画室様:営業管理統括部では、海外拠点も含めた営業部門の新入社員、営業担当者、営業事務職、海外赴任者向けなどの教育活動を行っているので、eラーニング化することで教育活動が効率化するコンテンツを日英で構築することが出来ればと考えております。
今期、営業事務の方々が新しく新入社員研修向けのクイズ形式のeラーニングを作成してくれ、このような形式だと時間をかけず簡単に作成できることがわかりました。今後も状況に応じて柔軟にSmartSkill Campusを活用していきたいです。
企業名
田中貴金属工業株式会社
業種
貴金属業
ご利用人数
約500名様
課題
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海外拠点でナショナルスタッフに向けた教育実施
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オリジナルコンテンツの制作と展開