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コラム

こんな上司が欲しかった -グローバル編-

第9回 世界にはマルチな物の見方があるんです!

株式会社ダイバーシティ・マネジメント研究所 代表 河谷隆司

"There are other multiple perceptions other than yours."

自分の見方以外に、マルチな物の見方が他にある、
と理解することです。

(シンガポール・日系電機・シニアマネージャー・男性)

企業とのコラボで筆者が行っている世界ビデオインタビュー。このコラムでは、「多文化チームのマネジメント」について世界4極の現地人リーダーに登場してもらい、世界で慕われる上司像、すなわち、"グローバル・グッドボス"のマインドと行動に迫ります。
さて今回はシンガポール人リーダーに登場してもらいましょう。
(海外に来たら)発想を大転換することが必要です。

たとえば、日本では、製品に不具合がある場合、それをお客さんが指摘してくれますね。そうすることによって、メーカー側を助けてくれる。ところが海外では、顧客が不具合を指摘した時は、もうあなたからは買いませんという意味なのです。"Good Bye!"なのです。ウチは他のベンダーに行きます、と。顧客は、作る側に改善の時間など与えてくれないのです。

このように地元の商習慣に適応しなくてはダメです。顧客の期待値(expectations)、交渉力(bargaining power)、顧客関係(customer relations)などです。

日本から持ってきた自分の見方以外の、マルチな物の見方(other multiple perceptions)が他にあるのだ、と理解することです。そうでないと、多文化の違いによる正面衝突(head-on collisions of multicultural differences)が起きてしまいますよ。
これには参りました。顧客関係の違いがはっきりわかりますね。

彼の視点からすれば、確かに日本のお客さんは「優しい」と言えるのかもしれません。売り手と買い手が協力し合って質を高める作業を行う、そのようなシーンは日本ではよくありますから。でも、彼からすれば、日本から来た日本人営業マンは実にスローで能天気に見えているでしょうから、ストレスはよくわかります。

私が取材で訪れたBMWの東京の販売会社でも、日本人の営業課長がドイツ人社長から個室に呼ばれて
「ホワイ?なぜ君たちは既存客と油を売ってるんだ!新規開拓をするのが営業の仕事じゃないのか!」
とホワイ攻めにされると嘆いていました。油を売っているのではなくて、既存客からの紹介ビジネス(referral business)にも繋がるアフターサービスなのですが。

「現地流」の商習慣を吸収して、売り方にもバリエーションを持つことはグローバル感覚として有益な学びですね。